「奇跡の経営」はほんとにできたら奇跡でしかない【書評】

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経営者である友人からぜひ読んでほしいと渡された一冊がリカルド・セムラー氏の「奇跡の経営」という本でした。

本書は、社員のコントロールを一切やめ、急激に業績を伸ばしたセムコ社のCEOである、リカルド・セムラー氏の経営手法について書かれています。どの会社でも常識とされていることが、セムコ社にはありません。

貴重な遊びの時間やプライベートな時間、家族との時間を、平日の仕事の時間に持ち込むことを、「一週間毎日が週末発想」と呼んでいます。この発想で、セムラー氏は、仕事を楽しみ、仕事への情熱と個人生活の情熱のどちらも満足させる真のあり方を提示しようとしています。

仕事とは、決まった場所に同じ時間に行って、単純作業を繰り返す苦痛なものという考えを根底から覆す内容です。

一週間が週末発想を実現するために、セムコ社がやめたことは多くあります。ビジネスプランもなければ、人事部もない、そもそも社員をコントロールしようという発想がありません。社員を1人のオトナとして扱い、一人一人の持つ力を最大限引き出すことだけを考え、成功を収めています。

本当にそんなことが可能なのかと思うことばかりが紹介されていますが、どれもセムコ社で実践されてきたことばかりですので、説得力があります。

セムコ社の社員は最小限の価値観だけを共有し、あとは1人のオトナとしての判断に任せられます。そして、その判断は直感に委ねられるというから驚きです。

そんなセムコ社だから、人を雇うときも通常のプロセスではなく、一緒に働く人達が面接官となり、決定を行います。その決定は、社長でも覆すことができません。

読みすすめるたびに目から鱗的な発想ばかりで、1度読んだだけだと確実に消化不良です。

あとがきで訳者も書いていますが、最低でも7回は読むことでその本質に近づけるようです。

いつでも手元においておきたい一冊です。

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